めざせ、マイホームへの道

序章(2005/7/27)



このレポートは、私達がマイホームの購入、そしてセカンドハウスにあたるマンションの購入の際、ぶつかった問題・・・浮かび上がった多くの疑問、怒り、 戸惑いなどをまとめたものです。しかしながらプロフィールにも書かれている通り、私はやや特殊な職業についているので、ぶつかった問題もその置かれた状況に 限定されるものかもしれません。そのため、もしかしたら一般の家庭の方にはあまり参考にならないレポートかもしれませんが、アニメの業界が抱えている問題な どは少し垣間見ることができるでしょう。また、アニメ業界の方で、これからまさにマイホームを購入しようと御考えの方々には、この先どのような問題に直面す る危険があるのか、事前に準備するための参考として読んで頂ければと思います。



●体験者データ
レポートに入る前に、当事者である我々がどんな環境に暮らしているのか、どのような経緯で購入を決意したのか多少なり説明しておく必要があると思い、以下 に記述します。ただし細かな収入額などのデータは伏せさせて頂きますので、想像の翼を広げつつお読み下さい。

妻(私)・アニメ演出家(フリー)、夫・アニメーター(契約社員)、子供なし
購入当時(1995年)は結婚1年目。アニメ業界人としてはどちらも一般的な収入だと思います。一般の方に分かりやすいようにいいますと、40才前後のサラリーマンの男性と同じくらいでしょうか。 ただしこれはあくまでも『収入』であって『所得』ではありません。その辺の詳細は後述します。

生活の形態
前述の通り私達は共働き夫婦です。両者収入があまり変わらないので、私は扶養にはあてはまりません。財布は完全に別。すべてにおいて折半を遂行しています。
これを言うと、大概の人が『他人行儀』とか『変わってる』とか言いますね。一番多く言われるのは、一緒に外食をした時それぞれの払いを別々にしているのを見られた時でしょうか。
『完全折半』・・・細かいうちわけをお話しますと、まず生活費(食費、消耗品費、水道光熱費、駐車場代)の基本額を決め、その半額を前もって夫に負担してもらいます。
生活費は月固定額で、例えばやりくりに失敗して超過してしまった場合、管理者である私の責任としてその超過分は私の負担になります。日曜以外の外食はこの生活費の中に含まれていません。 なのでお互い別々に払っているというわけです。日曜は仕事がない以上私が食事を作るのが筋なので、それを怠って外食する場合は私の負担になるという図式です。
それ以外の衣類、嗜好品(酒、タバコ)、保険など、個人の持ち物になる物に関してはそれぞれで負担。大きな買い物(家具や電化製品)はそのときどきで折半。要するにそれぞれが稼いだお金 は生活費を除き自由に使っていいというスタイルです。
なぜこんなスタイルになったかというと、結婚当時、私はNHKの帯番組の監督をしており、仕事をやめることができない状況にありました。深夜3時まで仕事をしている状況で、家事などが おろそかになっていくのは目に見えています。それが後々不満の元にならないとも限りません。その不満を解消しつつ、何とか五分五分の関係を築けないものかと二人で考えた結果こうなった次第です。
給料制でない私達は常に収入が変動します。どちらかが財布を完全掌握してしまうと、不公平が生じてくることもままあります。それで家事もおろそかでは『お前何様だ』と思われても 仕方がありません。
テレビでよく見る、御主人がおこづかいに不満を持って奥さんの悪口を言ってたりするのも『自分が稼いだお金を自由に使えない』というところからきているように思われ ます。そんなお金のことでもめるのも何か情けなくて嫌だったんです。
あとお金のことを気にし過ぎて、いやいや仕事をしている様も見たくないですし。
この業界、やりたいことを突き詰めようとすると、どうしても食べて行けない状況に陥りやすいんですよね。それは魅力ある作品程内容が大変になるから。
でも、夫はアニメーター。クリエーターである以上、そういう作品に参加したいという欲求が絶対にあるはずです。なので、『共有部分を維持する最低限のお金さえ気にしてれば、後は自分が 必要な分だけ稼げばいい』という環境を作りたかったのです。
こう書いてると『いい嫁』っぽいですけど、実際には『趣味にお金使いたいんなら、その分は自分で稼がなきゃね』っていってるわけで・・・結構シビアですよ。でも、うちとしてはもうこれが当たり前 になってしまったので、一番楽なんですけどね。夫もそうみたいです。
それにしても極端・・・と思われるかもしれませんが、お互い確定申告で所得を決定していてそれぞれ税額も違うので、本当に五分五分にするためにはこのくらい割り切らないと無理なんですよ。
サラリーマンの方々はあまりされてない方が多いと思いますのでここで簡単に説明させて頂きますと、確定申告とは、主に自営業者がその年の収入と支出(必要経費など)を申告して、払うべき税額を 算出するための手続きです。その年のあらゆる収入から(会社に所属していない私は給料制ではなく、複数の会社から歩合制で報酬を受け取っています)、仕事上でかかった必要経費を差し引いた額が 所得となります。毎回申告時、その年の収入額の約3割弱を経費として提出しています。よって、我々の所得は前述の収入金額の3割引きということになります。共働きでも2倍にはならないんです。計算上 1.5倍ということですね。
確定申告はこの『所得』を申告するもので、所得税は所得の部分にのみかけられるものなので、報酬の支払い時に1割税金を徴収されている我々は、確定申告することによって払い過ぎ 分の還付申請をすることができます。我々にとってはとても有り難い制度ではありますが、実はこの『還付申請』が、ローン審査に大きく影響を及ぼすことに気付いて後悔することになるのです。

購入のきっかけ
結婚直後、私達は平家の一軒家を借りて住んでました。駐車場付きの2K。夫婦二人と夫が連れてきた猫1匹には充分でした。家賃は13万円。
吉祥寺で13万円ってえらく安いんですが、そこはそれなりに色々あるわけですよ。というのも、
1)駅から徒歩20分
いや、もっとあったかな・・・とにかく雨の日とかまじ勘弁って感じでした。
2)築40年
おかげで畳が大きくてよかったんですけどね。逆に台所とか低くて腰やられちゃったりして。
3)更新未定
未定だったんですよ。大家さんの都合で、次の更新できるかできないか決まるんです。ぶっちゃけ2年間の命です。
という環境ながらも、本人達は満足して生活していたんです。当時、猫を飼える物件がほとんどなく、やっとこさ見つけた物件なので。
住み始めた頃は、同じ大家さんの持ち物で、同じような平家の建物が他にも2軒並んでいました。ところが、半年もたたないうちにその2軒とも取り壊されてしまったのです。
どうやらそこを借地として住宅を建てる模様。大家さんはとてもいい人だったので、「気にしないでね」とか言ってくれましたが、全く気にしないわけにもいかないです。
たぶん更新はもうできないでしょう。追い出される前に次の物件を探さなきゃ・・・しかし、この物件を探すのにもそこそこ苦労したのです。そうそう見つかるわけがありません。
見つかったとしても、家賃が大幅に上がります。でも部屋の規模を小さくするのも限界です。なぜなら、調子ぶっこいて猫をもう一匹増やしたからです。
むしろ2Kでは狭いです。猫のトイレってなんでこんなにでかいんだ。それが2個もあって部屋を占領しています。もはや部屋を増やすしか・・・でも家賃が。そして悩んだ末
「買っちゃう?」となったわけです。素人的に計算すれば、ローンの月の支払額は今の家賃相当か、それ以下。ならば・・・。
というわけで、我々の『マイホームへの道』は、猫が誘う道でありました。


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